今回ご紹介する言葉は、熟語の「水物(みずもの)」です。
言葉の意味・使い方・語源・類義語についてわかりやすく解説します。
☆「水物」をざっくり言うと……
読み方 | 水物(みずもの) |
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意味 | 水分の多い食べ物、飲み物、そのときどきで変わりやすい予想しにくい物事 |
語源 | 水の流れのように自力では変えられない事柄 |
類義語 | 飲料、不確実、不安定など |
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「水物」は「水分の多い食べ物、飲み物」「そのときどきで変わりやすい予想しにくい物事」という二つの意味を持ちます。
以下で二つの意味について詳しく解説します。
「水分の多い食べ物」をいくつかまとめました。
- 果物
- アイスクリーム
- 水羊羹
- ゼリー
- かき氷
「水分の多い食べ物、飲み物」の意味では、主に懐石料理で使われます。
たとえば、懐石料理では食事の最後に出てくるデザートに当たる品を「水物」と言います。具体的には、シャーベットや季節の果物が出されます。
「そのときどきで変わりやすい予想しにくい物事」は、株や受験などが当てはまります。「相手や運によって左右されるもの」について使います。
「水物」を扱う商売を「水物商売」と言います。そもそも商売は全て「水物」ですが、特に不安定であることを強調するときに使います。
たとえば、日に日に変動する株を扱うデイトレーダーや、流行に左右されるアパレルメーカーなどに使用します。
- 懐石料理の最後にでてくる水物には、塩分の多い和食を中和する目的がある。
- 夏だからって水物ばかり食べていたらお腹壊すわよ。
- 打線は水物だから、明日はきっと点がとれるさ。
- 息子が水物商売を始めたため、毎日心配が尽きない。
- 効果的な広告を出し続けるには、広告が水物だという認識をチームで共有する必要がある。
上記の例文のように、「水物」は飲食物や商売、ビジネスの場で使われます。
①の「水物」は「水分の多い食べ物」を指します。懐石料理ではデザートに当たる品です。
②は「水分の多い食べ物」という意味で「水物」が使われています。夏場であれば、アイスクリームやかき氷、ジュースなどを指すでしょう。
③の「水物」は「相手や運によって左右されるもの」を意味します。打線とは野球の打撃のつながりを指しており、「打線は水物」という表現がされます。
④は「水物商売」で「そのときどきで変わりやすい予想しにくい商売」を指します。
⑤の「水物」は「そのときどきで変わりやすい予想しにくい物事」を指します。