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更新日:2020年05月28日
コリコリとした食感で、中華料理やラーメンではおなじみのキノコ「きくらげ(木耳)

見た目と食感から海の食材と思われがちなキクラゲですが、その正体は「きのこ」。
名前に「くらげ」と入っているのは、そのコリコリとした食感が、海のクラゲとよく似ていたからだそう。
漢字で書くと「木耳」と書き、これはきのこの形が「耳」に似ていたことから、木に生える耳で「木耳」と名付けられたと言われています。

秋が旬のイメージが強いきのこ類ですが、きくらげの場合は6~9月頃の夏が旬となります。また、コリコリとした歯ごたえのある食感なので、しっかり噛んで食べることで、食べ過ぎの予防にも効果的です。
特に注目したい栄養が、乾燥キクラゲに多く含まれる「ビタミンD」。
これはカルシウムの吸収を促す栄養で、丈夫な骨や歯を作り、骨粗しょう症の予防効果が期待できます。
また、鉄分等の各種ミネラルも豊富に含んでいます。
生きくらげと乾燥きくらげの調理方法の違いについてご紹介します。

生きくらげの場合は、石づきを落として食べやすい大きさに切り、炒め物などにそのまま使うことができます。サラダや酢の物に使いたい場合は、必ず茹でて加熱してから使用します。

乾燥きくらげの場合は、調理前にあらかじめ冷水にひたしておき、水で戻してから料理に使います。水で戻すと約7倍程度に膨らむので、調理中に水を吸い、どんどん大きくなってしまったということもあるのでは。
ぬるま湯につけることで通常よりも戻し時間を短縮することができますが、きくらげの栄養を逃さないためにも基本的には冷水がおすすめです。

生きくらげの場合は、水気をふきとり冷蔵庫の野菜室に入れ、乾燥を防ぐために保存袋やラップ等で包みます。
保存状態にもよりますが、賞味期限としては1週間ほどが目安。さわったときにドロッとしているものや、腐敗臭がするものは食べないようにしましょう。
すぐには使わないときには、石づきを落としてから食べやすい大きさに切り、冷凍庫で保存すると日持ちします。
乾燥きくらげの場合は、水戻しする前は約1年ほど常温で保存することができます。戻してしまった後のキクラゲは早めに食べきるか、食べやすい大きさにカットして、冷凍するようにしましょう。

近年では、乾燥きくらげを粉末状に加工した「きくらげパウダー」が、インターネットを中心に販売されるようになりました。
スープや炒め物に混ぜたり、ご飯に加えて炊き込んだりという手軽さできくらげの栄養を取り入れることができ、乾燥きくらげのように事前に水戻しをする手間も不要。
粉末状なので日持ちしやすく、薄力粉などと混ぜてスイーツにするといった調理方法も!
きくらげのコリコリとした食感を楽しみたいという方にはやや物足りないかもしれませんが、より様々な料理に使用でき、ササッと振り入れるだけの手軽さが人気を集めています。
きくらげが気になっているが調理に時間をかけたくない……と言う方は、きくらげパウダーを試してみてはいかがでしょうか。
姉妹サイト「きのこ家」では、キクラゲやシイタケの話題を中心に、きのこにまつわるコラムを多数掲載。キクラゲのレシピや調理方法についても紹介しています。
※この記事は2019年4月24日の公開後、追記・修正をして2020年5月28日に改めて公開しました。